書評

生産性を上げたいならこれを読もう!伊賀泰代著『生産性』

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以前、伊賀泰代さんの「採用基準」を読ませていただき、このブログでも紹介させていただきました。

https://koshiyan.com/archives/1221

「採用基準」はとても勉強になったので、伊賀さんの本をもっと読みたいと思って、今回2冊目の著書である「生産性(kindle版)」を手に取りました。

この本は、生産性とは何かということが理解できるだけではなく、生産性を上げるための具体的な手法が紹介されています。

著者が在籍していたマッキンゼー・アンド・カンパニーにおける経験から、かなり詳細に書かれています。

まさに生産性の入門書といえる本です。

こんな方におすすめです

  • 生産性というものをもっと深く理解したい
  • 生産性アップにつながる具体的な取り組みのヒントがほしい
  • 生産性アップに取り組んでいるが、これでいいのか不安
  • ビジネススキルアップをしたい

生産性を深く理解できる内容

日本は製造現場の生産性では他国を圧倒してきましたが、いわゆるホワイトカラーの生産性では国際競争力をもっているとはとても言えない状況でした。

ホワイトカラーの生産性について議論されることもなく、属人的やり方のままここまできました。

そこに働き方改革の流れが加わり、「生産性」について注目されるようになりました。

ところが、生産性というものが正確に理解されないまま、表面的な対策を実施すれば、生産性の低い仕事がいつまでも温存されたり、あるいは生産性を下げるという逆効果になりかねません。

僕はこの本をよんで、まずやるべきは「生産性の正確な理解」だと思いました。

生産性の定義(生産性を上げる方法は4種類ある)

<本書より>

生産性は成果÷投入資源で計算することができます。

そうすると生産性を上げるには2つの方法が考えられます。

  • 成果(分子)を大きくする
  • 投入資源(分母)を小さくする

理論上、投入資源(分母)を小さくすることには限界(ゼロ以下は下がらない)があり、一方の成果(分子)を大きくすることに上限はありません。

さらにこの2つの方法に加えて、「改善(インプルーブメント)」と「革新(イノベーション)」が加わって、次の4つ種類となります。

  • アプローチ1:改善による投入資源の削除(例:作業手順の変更)
  • アプローチ2:革新による投入資源の削除(例:インドに語学学校をつくり、コールセンターをインドに移管する)
  • アプローチ3:改善による付加価値額の増加(例:商品パッケージデザインを変更して高級感を出す)
  • アプローチ4:革新による付加価値額の増加(例:新素材を開発し、圧倒的な付加価値額を向上)

イノベーションを起こすためには、その前提として「明確な問題意識」が必要になります。

それなしにイノベーションを起こそうとすると単なる「アイデア出し」とか「ブレストやろう」となりかねません。

これはブレストとかを否定しているのではなく、問題意識がないままやるとちょっとしたアイデアだけで終わってしまうい、インプルーブメントに留まってしまいます。

量から質への転換

働き方改革でもたびたびターゲットにあがる「会議」というものについても言及されいます。

会議の問題を「長時間」と捉えてしまうと問題がズレてしまいます。

生産性をあげたければ、会議の時間(量)を短くすることではなく、会議の質を向上することです。

残業についても然りです。

労務管理上の残業時間が減ることと、組織の生産性が向上することは違います。

量ではなく質を求めることこそが生産性あげることにつながります。

これは海外の機関投資家が増え、売上高や市場シエアではなく、利益率ROE(資本利益率)などを経営指標として重視されてくるようになったからです。

また、組織が大きくなるにつれて、知らぬ間に非効率な仕事も増えるものです。

定期的な業務仕分けで不要な仕事を削ること必要性についても言及されています。

このような内容にとどまらず、本書では管理部門における生産性評価や非常に高い成果を出すトップパフォーマーの育成方法、中高年の育成、チームの生産性向上など、具体的な取り組みが紹介されています。

まとめ

マッキンゼーの新人育成では、ストップウォッチを使って自分の仕事にかかった時間を計らせるというのには驚きました。

しかし、よくよく考えたら製造現場では当たり前のことですよね。

それだけ生産性と向き合っている証拠です。

自戒もこめて、ホワイトカラーでは自己流が通る属人的傾向が強いですが、もうそんなことも言っていられません。

ホワイトカラーも生産性と向き合わざるをえない時代になってきています。

そういう意味では生産性を正確に理解するにはうってつけの本です。

伊賀泰代さん自身も、「採用基準」に引き続いてこの「生産性」もかなり売れているのに、すぐに3冊目にとりかからない。

それは伊賀さんが誰よりも生産性をわかってるからこそ、安易に3匹目のドジョウに飛び使いのだと思います。

生産性 マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの [ 伊賀 泰代 ]
  • この記事を書いた人

Koshiyan

コンサルタント(ITと人材育成が専門)、投資家▶【経歴】以前は転職をサポートする仕事をしていました。その後ITの仕事をするようになり、今はコンサルタントをやっています。▶【趣味】旅、食べ歩き、全国の名居酒屋巡り、映画鑑賞、読書▶個人の働き方の多様性に関心があり、これからは複数の収入源をもつ時代だと思っています。独立を目指す方に有益な情報を発信していきます。

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