仕事への不満は2種類ある
仕事をしていれば不満のひとつやふたつは誰にでもあるでしょう。
理不尽な仕事量、劣悪な職場環境、不当な人事、ア◯な上司(失礼)。
不満をぶちまけたい気持ちはよくわかります。
でもちょっと待ってください。
不満がある時にすぐに反応せず、冷静になってその不満の正体を見極めてから行動を起こしても遅くはありません。
とうのも、不満には2つの不満があるからです。
外への不満
ひとつは「外への不満」です。
言い換えると「あなたがコントロールできないもの」への不満です。
たとえば、職場、上司、ライバル、給与や処遇、仕事内容とかですね。
上司を不満に思っても自分だけで交代させることはできませんよね。
こういった環境に対する不満です。
内への不満
もうひとつは「内への不満」です。
こちらは逆に「あなたがコントロールできるもの」への不満になります。
知識が乏しい、経験がない、できない、など自分への不満です。
整理できていますか
この2つ不満が整理できていないことがままあります。
「内への不満」なのに自分ではどうすることもできないと勘違いしてしまい、仕事を投げ出したり、手を抜いて成長の機会を逃してしまうケースがあります。
このようなことにならないために「内への不満」に気づくための考え方について解説していきます。
成長の4段階を理解する
人が成長するときには4つの段階を経ます。
成長の4段階
無意識、無能段階
有意識、無能段階
有意識、有能段階
無意識、有能段階
クルマの運転に例えるとわかりやすいので、例示しながら解説していきます。
ではひとつずつ見ていきましょう。
無意識、無能段階
無意識というのは、「知らない、わからない」ということですね。
そして、無能というのは「出来ない」という意味です。
クルマの運転にたとえるなら、クルマの動かし方もわからないし、運転もできないという状態ですね。
この段階の心理的側面は、クルマを運転しようと思ってもいないのでノンストレスということです。
有意識、無能段階
次の有意識、無能というのは、「わかった。わかったけど、出来ない」というもどかしいフェーズです。
自動車教習所に行かれ方はみな経験されたことがあるはずです。
「では次は縦列駐車しましょう」「はい坂道発進ね」とか言われると、カラダが硬直しませんでしたか(最近はオートマ免許で坂道発進は簡単なのかもしれませんが)。
「わかってるって、わかってるけどできまへん!」というのがこのフェーズなので、当然ストレス溜まりまくりです。
有意識、有能段階
そして次の段階です。「意識していれば、出来る」という段階ですね。
自動車教習所で合格したあたりから、免許の交付を受けて、運転に慣れている親や友達を助手席に乗せて路上デビューするところぐらいまででしょうか。
助手席から「あぶない、あぶない」とか言われると「わかってるって!」となったり。
戻ってきて無事にバックで駐車できたらものすごい脱力感で汗かいたり。
やはりこの段階もストレスあります。
無意識、有能段階
そして成長の最終段階です。なんにも考えなくても勝手にやっているという状態です。
あれほど緊張していたクルマの運転だったのに、気がつけば、肩肘ついて片手運転しながら手の平でハンドルをクルクル、ナビ触ったり、缶コーヒー飲んだり、タバコ吸ったり(スマホはダメです。いまは道交法で触るのは厳禁なので注意してください)と。
あの緊張感はなんだったのか。
クルマの運転が楽しくてしかたないという段階になっていきます。
ノンストレスです。
整理すると
整理するとこんな感じです。
自分がいる段階を認識する
第2段階と第3段階がストレスゾーンに該当するので、その段階にある人はストレスを感じます。
それが不満に化けて外へと向かう時があります。
そして、放棄して①へ戻るか、歯を食いしばって④へ進むかに分かれます。
「これは私がやるべき仕事なのか」「いきなり言われてもそんな簡単にできない」「これはリスクが高すぎる」「私の価値観にあっていない」とかなんとか。
成長するために必ず経ないといけない段階ですが、そこを勘違いするともったいないですね。成長の機会を逃してしまいます。
まとめ
成長の機会を逃さないためにも、不満を感じた時に「外への不満」なのか「内への不満」なのか見極めましょう。
そして「内への不満」の正体は可能性ということを理解すると頑張れると思います。
一方で「外への不満」の場合は、ある程度で見切りをつけて新しい環境を作った方がいいと思います。