転職するにしても、独立するにしてもやっておいた方がいいのが「セルフブランディング」です。
今回は「セルフブランディング」について解説します。
まずは「ブランディング」とは何かから確認しましょう。
ブランディングとは
ブランドやブランディングするとはどういうことでしょうか。
ブランドの語源は、牧場の所有者が自分の家畜などに焼印を施し、他者の家畜と区別するために行われた行為を表す北欧の言葉に由来しています。
つまり、商品を見分けさせるために製造元が取り付けたマーク、タグ、デザインに過ぎなかったわけです。
それが、広く使われるようになって、品質や機能の判断基準を消費者に連想させるようになったということです。
以上はWikipediaからのTTP(徹底的にパクるw)。
さらにここから派生し、ブランドは「差別化するための際立った特徴」といった意味ももつようになりました。
さらに、ブランディングとは「差別化するための際立った特徴」を創り続ける活動。あるいは伝え続けるという継続的な活動のこと意味します。
この継続的な活動というのがポイントで、一次的な取り組みではブランドを維持することは難しいということを現しています。
ではなぜセルフブランディングをするべきなのでしょうか。
なぜセルフブランディングが必要なのか
格闘技で2mの大男と150cmの小柄な男性がリングで戦えば、結果は火を見るよりも明らかです。
だから、柔道やボクシングなどのスポーツには階級制が設けられています。
スポーツ界のルールはフェアにできています。
しかし、ビジネスの世界はアンフェアです。
一歩ビジネスの大海原に出れば、個人も中小企業も大企業も関係なく、なんでもありです。
カンニングがダメというのは学問の世界だけで、ビジネスの世界ではカンニングもありです。
企業が「量」の競争を仕掛けてこられては、個人では太刀打ちできません。
大量の人員を投与してくる。
大幅な値引きをしてくる。
グループ会社による総合力を使ってくる。
「そんなんルール違反や」と言っても、そもそもルールなんてないのがビジネスの世界。
常に選ぶのはお客さんです(一部例外がありますが)。
では個人に勝てる見込みはないのかもいうと、そうではありません。
企業が不得手にしている、あるいは企業が攻めてこない領域なら個人でも商機はありますし、逆に個人の方が有利に働くことはいくらでもあるのです。
次に個人が有利な領域とはなにかを解説します。
個人が企業に勝てる4要素とは
まず最初にどような強みを提供するのかということを決める必要があります。
自分のキャリアを棚卸しして、まずは自分の強みを明確にするところからスタートです。
その手順については関連記事を参考にしてください。
<関連記事>
https://koshiyan.com/archives/1174そしてその個人が有利な領域かどうかは次の項目で確認します。
個人でできる仕事
契約した案件を個人でやり遂げることができる仕事です。
たとえばWebサイトの作成とか、キャラクターのデザインとか、作詞・作曲などが典型例です。
僕がやっているコンサルティングもそうですね。
稀にチームを組むことがありますが、ほとんどのコンサルティング契約の内容はすべて僕個人で対応しています。
責任が限定的な仕事
万が一納期遅延や情報漏洩を起こしてしまうと多額の損害賠償が発生するような案件は個人には相談されません。
リスク管理の側面から、問題が起こったとしても個人で請け負える範囲に限られた仕事にしておきましょう。
高いスキルが求められる仕事
一部の例外を除いて、企業が社員に求めているのはゼネラリストであり、スペシャリストではありません。
研修受講や資格取得も業務に関係する範囲でしか認めらないように、企業では個人に特定分野に高いスキルを持たせようとは考えていません。
一定の期間を経れば、部下をもち管理職となって労務管理や業務管理が主になり、ずっと現場のスペシャリストとして仕事ができる方は研究開発員などの一部の方だけです。
したがって、個人でも特定分野のスキルを磨けば十分に企業と伍していくことは可能です。
個性の出る仕事
パーソナリティがでる仕事ともいえる領域です。
これが企業が一番苦手です。
企業は「その人しかできない仕事」をきらいます。
仕事が属人化すると生産性が落ちるのと、退職や人事異動で当事者がいなくなると継続的に仕事ができなくなるからです。
いま企業への導入が進んでいるRPAがそのことを現しています。
もともと日本では製造現場に比べるとホワイトカラーと呼ばれる事務系の労働生産性は低いとうのが統計に顕著に現れていました。
それはひとえに仕事が属人化していたからとも言われています。
これを改めるために着々とRPAの導入が進んでいます。
ところが個人は関係ありません。そもそも個人で仕事しているのだから、むしろ個性やパーソナリティを出すことは重要な差別化要因です。
まとめ
個人には、個人の勝ち方があります。
これを「差別化戦略」と言うこともできます。
詳しくは、日本で生まれた競争戦略である「ランチェスター戦略」をあたって欲しいのですが、「差別化戦略」は弱者の基本戦略のひとつです。
現に僕の会社も少人数のコンサルティング会社ですが、この「差別化戦略」をとても重要視し、大手企業が手出しできない領域で事業を行っています。
セルフブランディングをすることで、自分がどのお客さんに対して、どのような強みで事業を展開すればよいかということが明確になる。
それが、ランチェスター戦略の差別化戦略につながり、大企業とも伍すことができるようになります。