情報過多の時代に価値ある情報を効率よく手に入れるための方法と注意点について話していきます。
自分にとって価値ある情報を見つける方法は、大きく2つに分かれます。
ひとつは偶発的に発見する方法、もうひとつは計画的に発見する方法です。
まず、偶発的発見から説明していきます。
偶発的発見は、とにかく多くの情報への接点を持ち、ただひたすら価値ある情報に出くわす機会を待ち続けることです。
具体的には、数多くのサイト、新聞、本、雑誌を読みまくる。
手当たり次第に勉強会やセミナーに行きまくる。
コミュニティにも参加しまくる。
人に会いまくる。
こういう動きをして、その過程で自分にとって価値ある情報を見つけることになるので、接する情報の数が多いほどその発見確率は高まります。
したがって、偶発的発見には「量」を処理するスキルが求められます。
速読とか、ITを使いこなすとか、人脈を作るとか、セレンディピティとか。
これは、角度を変えて見ると、とても無駄も多い方法とも言えます。
そして偶発的発見にはもうひとつ難点があります。
手法の難点というより、それをやっている人がめんどくさい。
他人を引きずり込むんです。
聞いてもいないのに、読んだ本の冊数を自慢したり、朝から数多くの新聞に目を通していると吹聴したりします。
これだけならまだ熱心な人で終わるのですが、なかには、数撃ちゃ当たるに巻き込む人がいます。
典型的な例が「お時間を頂戴したい」という「とりあえずアポイント」を取ってくる人です。
実際にお会いしても、本当に目的がありません。
いろいろ聞いてくるのですが、その意図がよくわからない。
厄介なので、自分はそうなっていないか、相手の時間を奪うことに馴れ合っていないか注意常しています。
偶発的発見のアプローチは、情報を集めるプロセスそのものがすごく楽しかったりするので、それだけで終わらないように、集めた情報をカテゴライズしたり、自分の考えをまとめるようにすると効果的だと思います。
一方で効率的なのは計画的発見です。
あるいは意識的発見と言い換えてもいいでしょう。
「痩せる」あるいは「痩せたい」と思っている(意識している)時には、ダイエットというキーワードにはすぐ反応すると思います。
車を買おうと思ったら、購入予定の車をよう見かけるようになります。
あれです。
漠然と人混みを歩いていても発見できることは少ないでしょう。でも、「帽子をかぶっている人を数える」という目的意識を持った瞬間に、帽子をかぶっている人の情報が目に飛び込んできます。
自分のなかに明確な目的や問題意識・課題認識を有していると、自然と情報に近づいていき、情報に接した時に見逃しません。
情報を接する前に、「自分は何のためにこれを行うのか」、「自分はいま何を手に入れたいと思っているのか」ということを明確にしましょう。
今はなんでも効率、効率と言われる時代です。
偶発的発見が決してよくないと言っているのではありません。
ニュース番組を見たり、新聞を読んだりして広く世間の情報を入手することは社会人として非常に大切な情報のインプット活動です。
しかし、それだけで終わってはもったいないです。
あるいは、情報を集めるだけで終わっていないでしょうか。
偶発的発見と計画的発見は似ているようで、手法は大きく違います。うまく2つの手法を使いこなせるようなりましょう。