よくあるKPIの問題点
KPIは古くから使われている目標達成のための評価指標です。最近では、通常のビジネスシーンでも一般的に使われるようになり、書店でも関連書籍が数多く発行されるようなりました。
しかし、そのKGIとKPIがズレており、効果を発揮するどころか、無駄なKPI運用になりかねない事例を見かけます。
ズレる問題点は、KGIからKPIに落とし込む過程で、目標と評価指標の関連性にズレが生じることです。たとえば、ダイエットをするという目標で体重を10kg落とすというKGIを出した。しかし、KPIに落とした時に「3食ご飯を食べる」とかになってしまう。
これはKPIはKGIに関連する活動に数字を入れたらいいと勘違いされていることが多いと感じています。
KPIを導く手順
KPIはあくまでKGIの先行指標です。したがって、KPIを出す前にKGIを明確にして、数値化します。例)体重を10kg落とす。
次にKGIを達成するための、アクティビティ(活動)を洗い出します。これがCSFです。その際、仮説を立てるのですが、ここでズレることが多いようです。ここで関係者でアクティビティの検証をする必要があります。例)1日の食事を制限する。
そして、CSFからKPIを数値化する。食事制限を数値化する。例)カロリー摂取を1,600kcal以下にする
KPIマネジメントの注意
KGIを達成するためにKPIマネジメントを行いましょう。しかしいくつか注意点があります。
ひとつめは、関係者が勝手に思い思いで指標を評価していては、目標達成の推進力も得られず、関係者間のコミュニケーションも何に基づいて判断や意思決定してよいか共有できません。
KPIマネジメントを開始する前に組織内・関係者間でKPIに対する共感・同意を得ておきましょう。
ふたつめは、日常業務のなかで評価指標を取得する必要がありますが、誰がやっても同じように数値を取得できるような仕組みを構築する必要があります。時と場合によって、数値にバラツキがでるようでは、マネジメントに使えません。
最後、KPIを数多く設定しすぎないことです。
思いつくKPIをすべて設定してしまうと、「Key Performance」でなくなってしまいます。
理想は一つに絞ることですが、多くても2〜3位内にしておくべきでしょう。
まとめ
KPIを使ったマネジメントは結構手間がかかります。KPIは手順に従ってしっかりと設定しましょう。効果に雲泥の差が出ます。